3DCGからハンチングを作ってみました

SOYROの大きい帽子は、通常、平面的にパターンを引いて作っています。ハットなどの四角い感じの帽子は修正しやすいのですが、ハンチングなどの曲線を多用した3次元的な帽子は、1mm線をずらすだけで別物の帽子が出来てしまいます。そこが奥深く、やりがいがあるのですが、思い描く理想の形に辿り着くのが中々大変で、商品化出来ずにお蔵入りになったパターンが星の数ほど存在します。

 

そんなハンチングですが、ちょっと思いつきで3DCGを元にハンチングを作ってみました。

 

 

 

 

自分の頭のサイズに近い頭部モデルを用意して、ほんの少しの3DCGの知識と気合で、点やら線やら面をこねくり回しモデリングして、ペーパークラフトのように展開します。それを2次元CADでほんの少し修正して、試作品として作ったのが以下の写真。

 

 

 

 

 

 

今までで一番被り心地が良く、シルエット的にも理想形に近かったので、これを元に試作品を作りまくりました。

 

 

 

 

 

 

帽子本体で13パターン、ツバだけでも7パターン修正を繰り返し出来たのがこのブルーグリーンドット柄ハンチング

 

青緑ドット柄3Dハンチング

 

従来品との違いは、被り心地の改善、正面から見た帽子重心の低重心化です。

 

ちまたで販売している中国産などの大きい格安ハンチングは、ツバを伸ばして小顔効果を狙っていますが、安易に伸ばすことによってバランスが悪くなっていることが多いです。それらに比べ当店の新ハンチングは、正面から見てワイド&サイド高を低くすることを重視していますので、全体的なバランスを維持しながら小顔効果が期待できる形になっています。

 

また、頭に沿うような3次元的なシルエットのおかげで、ツバを思い切り曲げても旧来品のようなハの字に出るシワがなくなりました。ツバを曲げることによって、さらに頭に沿うようなシルエットに変化します。

 

ハンチング変更点

自分自身で評価するのはあまりしないのですが、今回かなり理想形に近いハンチングが出来たと思っています。今後は新パターンに切り替わりますのでよろしくお願い致します。

 

たまに上記なような制作風景などをinstagramやtwitterで呟いています。お気軽にフォローして下さい。